- 私たちは、たとえ矢をセットしていなくても、決して弓を人に向けません。これが、アーチェリー最大のマナー常識です。
- 私たちは、一斉矢取りを励行します。
- 私たちは、アーチェリーに真剣に取り組みます。
- 私たちは、ルールを守ります。
- 私たちは、アーチェリーを自己責任のスポーツであることを理解します。
- 私たちは、事故撲滅のため、「安全マナー」「事故防止に向けて」などの基本を守って事故ゼロを宣言します。
- 私たちは、指導者・管理者の注意を守ります。
- 指導者は、先ず安全教育から始めます。
- 指導者は、技術と共に、心豊かな人材育成を心がけます。
- 私たちは、相手を誠実に思いやり、尊敬し、真剣に競技して、良いアスリート・心豊かな人になることを宣言します。
2011年5月29日
アーチェリーの矢のスピードは、弓の強さにもよりますが、時速200~230kmくらいになります。その衝撃力は、圧さ5ミリの鉄板を射ち抜くほどです。
アーチェリーは紳士淑女のスポーツ。安全のためのマナーを守って楽しみましょう!
- どのような場合でも、人に向かって弓を引かない。
- 射つ人の前方、または前側に立たない。
- ターゲット付近に人がいないことを確認して、発射する。
- 他の人が射っている時は、決してターゲットに近づいてはならない。
- 空に向かって射たない。
- 自分の身体に合った強さの弓を引くこと。
- 自分のドローレングスより、短い矢を引いてはならない。
- 矢がアローレストから落ちたら、引き直す。
- 弓を引き戻すときは、的にサイトを合わせて戻す(弓を上に向けて、又は下に向けて引き戻さない。特にコンパウンドの場合)。
- 他の人が射っている間は静かにする。
- 身体にピッタリ合った(だぶつかない)服装をする。
- ストリングが、ボタンや衣服に引っかからないように準備する(チェストガード利用)。
- プレーの前には、しっかりと弓具の点検をする。
- 矢を抜くときには、後ろに人がいないことを確認して行う。
- 許可なく、他の人の弓に触れたり引いたりしてはいけない。
- 矢を探すときは、後続のグループにわかるように、ターゲット前に弓を立てておく(フィールドの場合)。
- 安全が確保出来る環境以外では、絶対に弓を引かない。
- 必ず的に向かって、水平に引き分けてください。引き戻す際も、そのまま的に向かって戻してください。
(3mライン内に向かっての引き戻しは禁止します)。 - 矢が的から逸れたら、その原因が分かるまで次の射は止めましょう。
また、紛失した矢を確認してから次の射を行なうようにしてください。 - 試合中に弓具故障が発生したら、まず審判員にアピールしてください。
故障した弓具・リリーサー等は試合中に調整せず、すぐに予備に交換してください。 - 飲酒は控えてください。(練習、調整中でも誤射の恐れがあります)
- 指導者・施設管理者等は、危険な行射、またはその恐れのあるアーチャーには、その場で注意、指導をしてください。
アーチャーは、第三者からの助言に素直に従いましょう。 - 安全確保の基本は、自分の体力でコントロールできる強さの弓具を使用することです。
無理せず、無駄なくアーチェリーを楽しみましょう。
安全確保はアーチャー全員が守るべき最大のマナー・義務です
2009年4月16日
公益社団法人全日本アーチェリー連盟
すべての会員(選手・役員)・愛好者は危険防止に関して相互に連帯をとり、次のことを守り、その防止に努めなければなりません。日常から事故防止と安全に関しての習慣を定着させることが安全指導の基本的な考え方といえます。競技スポーツとしてのアーチェリーを通じて私たちは、相手を誠実に思いやり、尊敬し、真剣に競技して、よきアスリート・心豊かな人間になることを目指します。
2010年11月1日
公益社団法人全日本アーチェリー連盟
アーチェリーの発祥は、太古の狩猟時代であり、その後は戦争の主要武器として使用されてきた。現在、矢は時速200~230kmの速度で飛び、厚さ数mmの鉄板を射抜くと言われている。この威力ある道具を取り扱うためには、十分な安全対策を講じなければならない。弓具は、日本国内では利用上も保管上も、法的な認可(免許制度)や制限を全く受ける必要のない飛び道具(過去は武器)であり、アーチェリーはこれを用具として使用する競技スポーツである。したがって、これを使って余暇の善用を図ろうとする者には、必然的に重い社会的責務が課せられているものと心得え、深い自覚と認識が全会員・全愛好者に求められる。
第1節 | 練習中・競技中にかかわらず、確認できる範囲内で、自らの責任において弓具を管理しなければならない。 |
第2節 | 部外者に対し、いたずらな好奇心や無用の出来心を生じさせるような状態で弓具を保管してはならない。 |
第1節 | 盗難・紛失・置忘れ等、不測の事故防止のため、クラブ活動においてはその部室で、個人活動では自宅等で、適正な方法で保管する。 |
第2節 | 練習場・競技会場等への移動中も、弓具の管理には充分な注意を払う。 |
第1節 | 弓具を使用する者には、使用に当たっては本人だけでなく他者に対する安全の責任、および不測の事故を未然に防止する責任があり、これを確実に実行するための行動と心構えが強く求められる。 |
第2節 | 矢が標的から外れたときは、その原因がわかるまで次の行射を中止しなければならない。 |
第3節 | 矢がアローレストから落ちたときは、引き直さなければならない。 |
第4節 | 自分の身体にあった強さの弓を引かなければならない。 |
第5節 | 自分の矢尺より短い矢を引いてはならない。 |
第6節 | 自分の体調管理をしっかりと行い、体調が良好でない場合は練習および競技活動を中止しなければならない。 |
第1節 | 安全に対しては、練習中・試合中を問わず、明確な責任をもって行動しなければならない。 |
第2節 | 弓具は常に安全に使えるよう、自己の責任で手入れをする。使用の前後にはリムやハンドルに損傷はないか、ネジ類に緩みはないか、ストリングにサービングのほどけなどの異常はないか等、点検・確認を必ず行わなければならない。 |
第3節 | 行射の前後においては、所有する矢の本数を確認し、責任を持って管理しなければならない。 |
第1節 | 各自がシューティングライン前方の安全確認を行い、行射しなければならない。 |
第2節 | 安全状態に確信がないときは、安易な妥協による行射をしてはならない。 |
第3節 | 部外者への一時的な弓具の貸与は毅然たる態度で断り、安易な妥協で行射を許してはならない。 |
第1節 | 試合中・練習中を問わず、シューティングライン上では一列に整列し行射しなければならない。 |
第2節 | 行射時は、スタビライザー等が接触するような過密状態を避けなければならない。 |
第1節 | 必ず標的に向かって、水平に引き分ける。引き戻す際も、そのまま標的に向かって行う(3mライン内に向かっての引き戻しは禁止する)。 |
第2節 | 空に向けて射ち起こす者には、安全の観点から直ちに射法改善を勧告し、強い指導をする。 |
第3節 | 危険防止の対処法は、個人の考え方や方法論で論ずるべきではない。 |
第4節 | 選手がセットアップ改善の勧告を受け入れないときは、競技会への参加中止を命令する。 |
第1節 | 弓具を取り扱う者として、常に自他への安全配慮を優先的に心得え、絶対的な安全策と不安定要素の排除に、最大限努めなければならない。 |
第2節 | 倒れることによる弓具の破損防止のため、弓具エリアは整頓に努め散乱状態に放置してはならない。 |
第3節 | 場所や場面に応じ、人が移動するための動線・通路の確保に努めなければならない。 |
第4節 | シューティングライン上以外では「素引き」をしてはならない。 |
第5節 | 上記の場所以外での「素引き」は、「弓」を他人に向けた威嚇行為とみなす。 |
第6節 | 行射中のシューティングライン上では、視界前方の射手を優先し、後方射手は後退時の動きに配慮しなければならない。 |
第7節 | エイミング中、近くの者は動いたり、話したり、騒いだり、真後ろに立ったりしてはならない。 |
第8節 | 行射している者の前方又は前側方に立たない。立たせない。立ち入らせない。 |
第9節 | 矢の紛失発生時、練習中ならば施設の管理者に、競技中ならば審判員に直ちに届けなければならない。 |
第10節 | 届け出のあった紛失矢は、必ずその日限中に捜索・回収等をすること。紛失した矢の無届・無回収は、他の競技に重大傷害を負わせる結果を招く。 |
第11節 | 的を外した矢を回収している際は、他の人に分かるよう、的前に弓を置くこと。(フィールド) |
第12節 | いかなる場合も他人に向かって弓を引かない、矢を空に向かって射たない。 |
第13節 | 許可なく他人の弓具に触れてはならない。 |
第14節 | 矢を抜くとき、矢の後方に人がいないことを確認してから行うこと。 |
第15節 | 競技中はもちろんのこと、練習中においても飲酒をしてはならない。 |
アーチャーがこの「安全規程:マナー」を守れば、すべての人にとってアーチェリーはより安全で楽しい競技になるものと信じます。しかし、一部の不心得アーチャーが競技会や練習場においてこれを無視し、他者の迷惑になることをした場合は、懲戒という意味で、運営責任者・管理者により、競技出場の中断(失格)、一定期間の競技会出場停止、施設への立入禁止等の厳しい措置を検討いただきたい。これは、多くのアーチャーが「安全規程:マナー」を守って競技や練習に臨んでいるからです。正しい行動を取るアーチャーの利益を守ると言う観点から、審判員・競技役員・射場管理者等の指導的な立場にある方は、この問題に取り組んでください。アーチェリーはゴルフと同様に、採点は基本的に自己申告であり、審判員が立ち会わなくても競技は成立します。これは、アーチャーの一人ひとりが「競技規則」と「安全規程:マナー」を守り、誠実にプレーしているから可能なことです。これに加えて、本連盟の定める「理念・行動指針」を十分に理解の上、全てのアーチャーがより安全にアーチェリーを楽しめるよう願うものです。